コトバ
★6


急に腕を引っ張られ、
私は優斗の胸におでこをぶつけてしまった。


『…ちょ
どうしたの?』



「…泣けよ

我慢すんな」


そう言って私を強く、
でも優しく抱きしめた。



堪えていた涙が溢れてきた。


『…っ
優斗ぉ

ごめんね…』


優斗は何も言わず
頭をなでてくれた。




しばらくして、涙も止まり落ち着いた私。


『…優斗
ありがとう

もう大丈夫だから
離していいよ』



「‥‥」


『…優斗?』



何も言わない優斗を不思議に思い
顔を見上げた。


「~っ///

それはないだろ」



真っ赤になって言う優斗。



…ないって 何が??

よくわからない発言に首を傾げた。


「だから~

上目遣い!!


誘ってんの?」



なっ

『にゃにをゆーとりますねん!?!』



「ぷっ

何語だし(笑」


優斗はスゴい笑ってる。



『ちょっ
失礼じゃない!?』




「…よかった」


『え?』



「いつもの千春だ」


にこっと笑ってそう言った優斗。


本当に優しいね。



『ありがとぉ』

久しぶりに自然と笑うことができた。





…健司とちゃんと話そう。



気持ち伝えよう。






そう心に決めた。



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