魔法の言葉
そしてこう言ってきた。

「点滴しよっか…」

「やだ。」

とにかく、痛いのは
嫌いなんだ。

あの針が腕に刺さると
思うと怖くて仕方ない。

入院は慣れてるケド
治療がいやなのは

昔とちっとも変わらない。

先生は知ってか知らずか
優しい声で話してくれた。

「このままだと熱が高くてりいが苦しいだけだよ。

だから、熱下げる点滴だけやらせて?

俺も痛くしないように頑張るから。」

そんな声を聴いたら
なんか大丈夫な
気がしてきた。

小さく頷くと、先生は

ふっと笑って

偉いな…

とつぶやき、
私の手に触れた。



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