魔法の言葉
病室に入ると、電気は
ついてなくて
とても静かだ。

ベッドに近づくと
額に汗を浮かべたりいが
苦しそうに寝ていた。


ナースコール押して呼べばいいのに…、と思いながらも
りいを起こした。

起きたりいに
熱をはかるように言った。

体温計がなると
りいが見る前に
抜き取った。

見てみると39.2℃
もあった。

点滴をする必要が
あるのは確かなのだが

カルテに

治療嫌い

と書いてあったの
思い出した。

多分、前の担当医が
書いたものだろう。

点滴するって言ったら
嫌がるよな…

と思ったが、こんだけ
熱が高いと
りいもそうとう苦しい
はずだ。


いちかばちかで、
聞いてみると

最初は嫌だと言っていたものの最後は頷いてくれた。

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