魔法の言葉
「で、散歩でなんかあったの?」

「ただ、キャッチボールを少しやっただけ。」

「そっか…。楽しかった?」
「えっ?」

絶対に怒られると
思っていたから先生からの言葉は意外だった。

「怒らないの?」

「なんで怒るの?」

「だって、あんまり運動しちゃだめなのに…。」

「…りいがやりたいことを怒ったりなんかしないよ。
ただ、今日はちょっと無理しすぎちゃったね。」


先生は優しすぎる。

だってあたしは先生が怒ったところを
見たことがない。





その優しさが嬉しくて

だけど痛くて…

あたしを切ない気持ちにさせた。
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