魔法の言葉
あたしは、疲れて床に座り込んだ。

そして、荒れ果てた病室を見渡した。

あたしはベッドの下に果物ナイフを見つけた。

おそるおそる近づいて
ナイフを手に取った。

母親はあたしを怯えた目で見ていた。



「…1つだけ聞いていい?」
「……。」

沈黙を肯定ととった。

「どうしてあたしを産んだの?」




母親は何も言わなかった。




そして逃げるように
病室を出ていった。
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