ため息に、哀
鼻血と俺と救世主
小野崎潤、16歳。
至って普通の高校一年生。
通っているのはよくある進学校。
成績は中の中。
取り立てて悪いわけじゃないし、目立って良いわけでもない。
部活はバスケ部。
地区の中では特に強いわけでもなく、弱いわけでもなく。
その中でも別にバスケが上手いわけでもない。
身長だって170cmと、高くも低くもない。
太っても痩せてもいない。
顔も、嫌なあだ名をつけられるほど個性的でなければ、いつまでも名前を覚えられないほど薄くもない。
そんな平均値を寄せ集めたような人間が、俺だ。