ため息に、哀
しかし、それに気づいた高橋先輩、一体何者なんだ。
バスケのことなんてわかんなーい、みたいなマネージャーも世の中にはいるみたいだ。
だけど、こうもバスケからかけ離れたような雰囲気の人の口からバスケ用語がポンポン飛び出すと、それはそれで不自然にも思えてくる。
失礼だっていうのはわかってるんだけど。
でも、中学生の頃はバスケ部だったらしいから、そんなことは知ってて当然なのかもしれない。
ただバスケ部だったというだけで、ここまで詳しく分析できるのかは疑問だけど。
それから高橋先輩は、俺だけの筋トレメニューを作ってくれた。
身体のどの部分を意識しながらだとか、左右の筋肉のバランスがどうだとか、そんなことまで細かく書き込んで。
それを見たとき、俺は高橋先輩の優しさと字の美しさに感動した。
ちなみに手書きの絵がついていたけど、その芸術作品は俺には理解できそうにないような・・・つまり、かなりアレだったけど。