ため息に、哀
聖母な鬼マネージャー

結局、高橋先輩が言っていたとおり、俺の鼻は折れていた。

ただ幸いなことに変に曲がったりはしていなかったから、手術は必要ないそうだ。

それでもしばらくは、部活禁止になってしまった。



それをキャプテンの桜井隼人先輩に伝えると、今の状態でできる範囲の自主トレーニングと、マネージャー業を手伝うようにと申し付けられた。

いつもは高橋先輩が一人で行っているマネージャーとしての仕事。

高橋先輩は男女のマネージャーを兼任していて、かなりの仕事を一人でこなしている。


俺は張り切って高橋先輩の指示を仰いだ。

ドリンクの補充だとか、そんなものだけだと思ってたんだ、マネージャーのやることなんて。



そう考えていた俺はバカだった。

なにを甘く見ていたんだろう。


< 9 / 68 >

この作品をシェア

pagetop