SOUND



下駄箱に着き靴を履き替える。部活動の人達とすれ違ったりもする。


まだ明るい。
そりゃそうか……5時にもなっていないしね。


かかとまでしっかり靴に入れて校舎から出て行く。



カツ、カツ、カツ。



一つの足音が響くのがわかる。



カツ、カツ、カツ。




………ピタッ…。




「…………えっ、」




――――けれど、



「…………よお…」



その足音が急に止まった。
そんなの周りの人達にわからない程だったが自分自身にはしっかりとわかる事。


いや違う……。
止まったのではなく【止まらないと駄目】だった。


…だって………。



「また会ったな、俺が誰だかわかるか?」



「…Σひっ…!…」



ある意味恐怖で足が動きやしないのだから。



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