SOUND
……しよう……どうしよう…!!
ぼんやりだけれど微かに覚えてはいる。あの顔……バイクの奴だ…!
えっ、まさかの警察の奴で仕返し?
いやでも呼んでないのに。はったりですからね?!
「………おい、」
「Σえっ、あの…!」
「いいから来いよ」
Σよくないんですけど!もの凄くよくないんですけど!!
というか何で私の事わかったの?!だってあの時…暗かったし遠かったよね?
けど私もそれなりに見えたから相手もわかった…とか…。
「…ッチ、お―――「シバちゃんまだぁー?」………うぜぇ…」
その時。
ふと横から出て来た男の人。その人はシバちゃん、という人に腕をおく。
…………今だ…。
そう心が、私の危険信号機が呟いた。
その途端に鞄を握り締めて走り出す。
「Σなっ…!おい待っ…!!」
「え、え、え?なに?何なの??」
後ろから声が聞こえてるが無視して走り出す。……最悪だ…。今日運動靴じゃない!走りにくい。
けれど無我夢中で走る。もう足なんて関係ない。今はアレから逃げるのが先だ。
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