SOUND



「武田!!お前のせいで逃げられたじゃねえか!」



「あっれー?俺なんかした?」



「〜っ!だぁぁぁクソッ!

おいお前!待て!止まれ!!」



「(無理無理無理無理無理無理無理!ムリ!!)」



寧ろここで止まる人見てみたいよ!と言うか古くない?この流れ!


学校を出て向かうのは自宅。私がいつも歩いている通学路は自分でも思う、面倒な道だって。


けれど私はそれが面倒だから近道をするんだ。



「……っ…はぁ、はぁ…!」



近道…と言っても本当に一、二本道をかえる位。
他の道は何というか……面倒です。はい。


息が切れてきた。全力疾走とか…久しぶりにするんですけど。しかも相手男子だし死ぬ…。



「おい!!だから待てって!!」



「嫌ですっ!!」



「ちょっ…!シバちゃん速いっ!!
そして何気にあの子も速いっ!」



いつの間にか1人増えてるし!何で?何でここまで着いて来るの?!
走っても走っても距離は縮まるだけ。



…誰か、……怖いっ…!
















「…はぁ、はぁ…!やっと…捕まえた…!!」



「Σう…ぁっ!!」



けれどそんな願い、誰も受け入れてくれなかったみたいです。


肩にがっしりと掴まってる手がその証拠のようで…。





.
< 12 / 32 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop