SOUND



というか自分で彼氏いないって言うのもなんか可哀想だよね。いないけどね?



昨日って……学校って……高校生って……







まさか……昨日のあの人達と勘違いされてる……?



「いやでも、走りながら三人一緒に帰ったって……」



「だからそこからまず…てか彼氏って所から違いますから!!

……あ、…あの人達は……そう!!親戚のお兄さん達でしてね!!」



「わざわざ学校に親戚のお兄さん達が来るのか?」



「はいそうです!もうそうです!!そうなんです!!」




うっわ、絶対先生怪しんでるよ。
まさかの嘘で出てきたのが親戚のお兄さん達………ごめん、もっとましな嘘つけば良かったよ。今まさに後悔してます。


勢いで机を叩きながら立ってしまい、自分でもこれはバレるなって嘘をついた事がわかる。もう自分の行動と言葉に幼稚過ぎて泣けてくる。



しかも先生は『聞いた』って言ったから誰かが先生に伝えたって事だよね?まさかの見られてた…?うん、絶対見られてたよ!!

だからあの人達…なんか言ってたんだ……。




「………俺は見た訳じゃねえからわかんねえが……本当か?」



「本当ですって!信じて下さいよ!!」



「……………。」



ある意味冷や汗が垂れてきそうになる。
先生のきつーい眼差しが、しっかりと私の視線を捉えてくるんだ。これもある意味ではきついものですね。


けれど、ここで目線をそらしては駄目だと思い自分もしっかりと先生を見る。





「……はあ……今回だけだからな?」




「…!!?」




「次からはその『親戚のお兄さん』が来る時は他の場所で待っててもらえよ。」




「〜〜!はいっ!」





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