SOUND




ピー!!

その時丁度笛の音がなる。これ先生だ。
その瞬間にみんな一生にびくりと肩を動かした。
私は前向きだったから先生がこっちに向かって注意してるのがわかる。



「こらー!そこ!!早くタイムはかりなさい!」



「……げっ、忘れてた…」



「じゃあ梓!後でしっかり教えてよ!!」




いやいや、教えてって言われても…今のがその……。

とりあえず先生が注意してくれたおかげでみんなが散らばってくれて追い詰められる事はなくなった。先生には感謝だ。



次のタイム測定が自分になった。この時だけは靴擦れの痛みを無視して走る。昨日久しぶりにあんな全力疾走したしタイム上がってるんじゃない?

そんな期待を思いながら走り終えてタイムを聞きにいった。



「えーと……9秒ぴったり」



「え゛っ……」




下がってました。




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