SOUND
靴を履き替えて、あいつが待っている方へ渋々向かう事にした。
そう言えば何時からこいつと一緒に帰っていなかっただろうか。…多分………それは小学校までだっただろう。
久しぶりだからなのか、そういう感覚が少しこそばゆい。
歩いて行くと丁度その時に吹いた心地良い風。制服のスカートが捲れ上がらないように手でしっかり抑える。
………そういえば、前にもこんな光景見た気がする……。てかついこの前にこんな光景を……。
「………………なぁ、」
「………………何、」
「……いや…これってさぁ……俺的には最っ高のハプニングじゃ……」
「黙れ。…いい?目ぇ合わせたら私が死ぬと思ってね?」
「あれ、知らなかった?
俺って……………性格悪いよ?」
「腐ればいいのに。私の話聞いてた?
いいから無視して、素通りしてってば。」
「いやでもめちゃくちゃこっちに手ぇ振って……」
「振ってないから、こっちなんて見てないから、人違いだか――――」
「―――おおーい!キミ、昨日の子だよね?待ってたよー!」
「「…………………。」」
まさにデジャヴった。
身体が石化でもしたんじゃないかってくらい固まった。
「…あ゛ぁぁぁー…!明日先生に怒られる…!」
「えっ、だからそこ?」
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