あわ玉キャンディ



「なんで泣くのかわかんねぇ」



霧崎さんはさも不思議そうな顔で、首を傾げた。




言うとおり、最近泣いてばっかりな気がする。



...でもそれは霧崎さんのせい。


霧崎さんが何を思っているのかわからなくて。

でもわかりたくて。

彼にとっては何気ない言葉なんかでとても嬉しかったり、ひどく傷ついたりする。


あたしはこんな泣き虫じゃなかった。

もっともっと、強かったはず。

こんなに悩んで、泣いたりしたことなんかない。

それなのに......


なんでこんなに、

好きって気持ちが溢れるんだろう。



< 102 / 190 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop