あわ玉キャンディ
バカみたい、あたし。
何、このサプライズは。
突然のことに唖然としたけれど、次第にじわじわと熱いモノがこみ上げてくる。
「...うぅっ...霧崎さんのばかっ...あほ!」
「俺はアホじゃねぇ。」
「ばかばかばかばかアホ!」
「しつけぇなぁ...」
悪態くらい、つかせてよね...。
本はと言えば、ちゃんと言葉にしてくれない霧崎さんが悪いんだから...。
心の中に溜まったものが、堰を切って溢れ出す。
あたしは霧崎さんの大きな胸に抱きついて、わんわん泣いた。
霧崎さんは「泣き虫だな。」って言いながらもぎゅっと抱きしめてくれて。
その胸はとてもあたたかくて、心地良かった。
どうかこのままで...。
そう願わずにはいられなかった。