あわ玉キャンディ
「今日、楽しかったな」
そんな笑ったわけでもないし、楓と一緒にいるときみたいにはしゃぎまくったわけでもないけど、今日は楽しかったと思う。
一日、充実してた。
最高のハタチのバースデー。
無口だけど、優しい霧崎さんのおかげ。
「......上がろ」
頭がクラっとする。
逆上せちゃうかもしれない。
あたしはがばっと立ち上がって、浴室を出た。
見ると、白のTシャツとグレーのスエットが用意されていて。
霧崎さんのかな?
手にとってみると、裾が床につく。
......サイズがでかい。
一応着てみたけど、案の定サイズが大きくてぶかぶかだった。