あわ玉キャンディ


もう、終わりにしよう。

あたしから......。

霧崎さんはあたしを突き離すことは言わない。

でも、あたしを正面から受け入れるようなことも言わない。

そんな、ずるい人...。


あたしもずるいってわかってる。

霧崎さんに好きって言われなきゃ、自分から好きって言えない臆病者。

このままどっちかが変わらなきゃ、あたしたちの関係は変わらない。


...でも、あたしには無理なの。

弱くて、根性無し。

変わろうと一歩進もうとしても、ほんとに変わるの?って踏み出せない。

ただ拒否されるのが怖いんだ。

霧崎さんと離れることが。


でももう、いい。

もう傷つきたくない。










「...あたしと、別れてください―――」



あたしは......、

正面から向き合うことから、目をそむけた。




< 150 / 190 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop