あわ玉キャンディ
モノクロ世界
いつの間にか。
霧崎さんと別れて、二週間が経っていた。
二週間という十四日が、空白だったように感じられる。
ただ、
朝起きて、大学に行って、家に帰って眠る。
その繰り返しで。
休みの日はぼーっとしたり、レポートを書いたり。
明らかに元気のないあたしを、楓は遊びに誘ってくれたりしたけど。
どうしても行く気が起きなくて、申し訳ないけれど断っていた。
まるで色を失ったみたいだった。
霧崎さんがいたときは、
赤いソファが明るく輝いて見えていた気がしていたのに。
今は暗くて、色褪せた赤だ。
こんな自分、
信じられなかった。