あわ玉キャンディ
「行こーぜ」
多分、彼氏...
いや、今振られたから元彼?
シルバーアクセをジャラジャラ揺らして、元彼は茶髪の女の肩抱き寄せ、仲睦まじく去っていった。
その場に残されたあたしは、
未だ状況把握しきれていなくて、座り込んだままいた。
――ちょっと待て。
ちょっと待て、ちょっと待て。
整理しよう。
あたしはあの男と歩いてて。
突然、茶髪女に声をかけられ...
何故か引っ叩かれて。
「男寝取るなんてサイテー!」
なんて言われちゃって...
そしてあの男に問いただしたら、
突き飛ばされ、
ボロクソに振られて...
――ああ、あたし。
アイツの浮気相手だったワケだ。
そして、あの茶髪は本命で。