あわ玉キャンディ
「はぁ...」
ホント、嫌んなる。
多分好きだと思っている人が、すぐ近くにいるっていうのに...
この合コンは、楓にとってだけではなく、あたしにとっても一世一代のチャンス。
なのに、何にも行動できない...
ああやって、積極的に自分をアピールできる楓が羨ましいと思ってしまう。
思えば、あたしから好きだって思ったのは初めて。
いつもは相手から告白されて、付き合って、あたしも好きになっていくっていうパターンだったから。
もしかして、あたし恋愛初心者?
ありえない。
もう19なのに。
自分がこんなに消極的だったなんて...
そんなことに今更気付く。