あわ玉キャンディ



「ありえないし...」


なんて浅はかなことしたんだろ。

激しく後悔...


長いため息を吐きながら、

右隣の方に目を向ける。


...寝顔さえも、きれい。


今更思うけど、この人

あたしに一度会ってること覚えてるのかな?


失恋したあたしを励ますには、少しきつめなあの言葉。

しゅわしゅわソーダや、しゅわしゅわグレープと書かれたあめ玉をくれたこと。



あのときのブルーの瞳は...

何だったんだろうか。

やっぱりカラコン?

日本人でブルーの瞳だなんて...

まずないもんね。

それに明るいブルーじゃなくて、

深いディープブルーだったしね。


そんなことをひとり考えていたとき。



「...んん」


シーツの中でもそもそと霧崎さんの体が動いた。



< 35 / 190 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop