あわ玉キャンディ



――――その日から、

ほぼ毎日ように、霧崎さんに抱かれた。

ちゃっかりスペアキーを取られて、勝手に部屋に来るようになってしまったのだ。


朝、彼が腹減ったと言うと、

あたしは朝食を作ったりもした。


部屋に何日か泊まることも少なくなくて。

休みの日には一緒にDVD鑑賞をしたりもした。

もう、すっかり半同棲状態で。





――あたしと霧崎さんは

″付き合ってる″状態だけど、

恋人同士ではない。

甘い愛の言葉を囁いたりなんてしないから。


でも、

あたし達は″友達″と言うには近すぎて。


あえて当てはめてみるならば、

セフレとでも言うのだろうか?



こんな、曖昧なカンケイが続いた。


でもあたしにはこの生活が心地良かった。

霧崎さんと過ごす毎日が...

無意識的に、幸せだと感じていた。




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