あわ玉キャンディ
切ないキモチ
――――――――――
―――――――――――――
「うまくいってる?」
「...そうでもないよ」
霧崎さんが家に来なくなって3日目。
胸元のキスマークは薄くなって、もうすぐ消えそうで。
その消えそうなしるしを見ると、やっぱり切なくなって、胸が締め付けられる。
あたしは久々に、駅前に新しく出来たレトロなカフェで、楓とお茶をしていた。
ミルクティーを少しずつすする楓の白い胸元には、見覚えのないネックレスが光っている。
見るからに高そうな、
オープンハートのシルバーネックレス。
そのハートには、小さなダイヤモンドがあしらわれていて。
可愛らしくも上品なソレは、多分どこかのブランド物だろう。
絶対、貰いモノだ。
「それ、どうしたの?」
そう言ってあたしが胸元を指差すと、
「さすが和花。目ざとい」
待ってました、と言わんばかりに話出した楓。