あわ玉キャンディ


「せいぜい頑張れば?」



ブルーの瞳の彼は、またもうひとつあめ玉を手渡して、去って行った。


しゅわしゅわグレープ...


ポカンとしすぎていて、

名前も聞けなかった...







あたしの頭には、もうあの男のことなんかこれっぽちもなくて。


あの透き通ったブルーの瞳が、焼き付いた。







最悪な失恋をしたあたしに訪れた、

突然の出会い――...


それは、少し肌寒い夜のこと。



< 9 / 190 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop