難しい恋は遠慮させてください

私は伊島先輩の存在を思い出して、急いでメールを見た。

【リオには
好きな人いるの？】

好きな人…

私には好きな人がいた

一生あの人より好きな人ができないと思うほどの恋をした…

でももうそれは昔の話…

私は彼に迷惑をかけないために前を向いているんだ。

でも、きっと彼にした恋より大きな恋はできない。

私は悩んだ

まだ彼のことは好き。

でも忘れなきゃいけない。

私はメールの文を一文字一文字、悩みながらうった。

【気になる人はいますよ

先輩はいるんですか？】

自分から話題をそらしたかった。

あの時はまだ彼を思い出しただけで、涙が止まらなかったから。