難しい恋は遠慮させてください
「リーオ!部活行こー?」

気が付けばもう放課後。

私を呼ぶ愛美の手には入部届け。

「あっ!ごめん、待って。」

私も急いでカバンから入部届けを出した。

愛美を追い掛けて私は走った。

愛美は先に部室にいた。

私は先生に入部届けを出すと愛美の隣に行った。

「リオ遅かったね」

「あはは…。ちょっとボーッとしてて」

最近私は愛美において行かれてばかりだ。

理由はわかってる。

私がボーッとしてるからだ。

深川のことを考えると時間があっという間にすぎてしまう。

深川を見ると深川のことだけを考えてしまうんだ。

ちゃんと授業中ノートはとってる。

だけど、頭の中は深川のことばかり。

何で私こんなにアイツのこと考えてんだろう?

意味わかんない。

「ってことで!バンドのメンバー決まった?」

はっ!?

千夏先輩がホワイトボードにパート別に一年生の名前を書いた。

そして下の方にバンドが決まった名前がかかれている。

ギターの列に私と愛美ともう一人女子の名前がある。

ボーカルの列には2人女子の名前がある。

バンドが決まってないメンバーはそれだけだった。







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