難しい恋は遠慮させてください
「リオドラムやんのかよ?」

「まあな!」

深川が私に近づいてきた。

「何で?」

「バンド組めないから!そういえば何で深川はギターにしたの?」

「リオがギターって言ったから…」

「へっ?」

「何でもないっ!」

深川が目をそらした。

変な奴…

私がギターって言ったから?
意味わかんない…



その日の帰りも遅かった。

辺りはもう真っ暗。

私は愛美と一緒に駐輪場にむかってる。

愛美と私の方向は一緒。

だからいつも2人で話ながら帰ってる。

「あのさぁー今日深川が変なこと言ってた。」

「ふーん。何て?」

愛美は深川に興味がない。

それどころか、最近私が深川の話ばかりするから不機嫌だ。

その…嫉妬ってやつ?

「深川さギターやりたいって言ってたじゃん?」

「うん」

「やりたい理由がさ『リオがギターって言ったから』って言うの、変だよね?」

私は首を傾げて笑った。

愛美は急に怖い顔になった。

「リオっ!それ告白みたいなもんじゃんっ」

「へ?」

愛美はケータイをいじりだした。

「あのメールはどこだっけ…?」




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