キャバ嬢とボーイの秘密の関係

いらっしゃいませ―

まだ21時なのに店内は賑わってる


あたしと春樹は
ボーイさんに案内された席に座る


~ピロピロッ♪

春樹の電話が鳴りだし
ちょっと待っててと言われ
春樹が席を立つ


春樹が電話をしている間
今日買ってもらったドレスにすぐさま着替えて
更衣室を出ようとすると

伊織が立っていた

瞬時に昨日の事を思い出す

だがここはお店

お客さんも女の子もいる


何も無いように
おはようございます
と言うと

伊織が
いきなり手を掴む


なんですか?と平然を装い言うと

お前何でいる?

少し怒った顔で
あたしに問い掛ける

「いいじゃないですか。あなたには関係ないでしょ?」

まさかあなたに会えるかもしれないと思ってなんて口が裂けても言えない

少し遠くの方からボーイさんに

春樹さん戻りましたよ―
と声を掛けられる


伊織は何も無かったかのように
あたしの手を離し
店内へと戻っていく

あたしも春樹のいる席に戻る
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