楽園の炎
第二十五章
次の日は、夜がまだ明けきらないうちから、移動を開始した。
砂漠は気温の差が激しい。
夜が更けるごとに、凍えるような寒さになり、日が昇るにつれて、気温がどんどん上がる。
朱夏は新調した外套にくるまっているが、あまりの寒さに、馬上で身震いした。
「寒いか?」
すぐ後ろから、夕星が声をかける。
「ん。砂漠って、灼熱ってイメージしかなかったけど、日がなかったら、こんなに寒いのね。星見の丘から、そんなに離れてないような気がするのに」
「そんなことないよ。もう結構砂漠に入ってるし、アルファルドからも、かなり離れた。だから気候も、かなり変わってると思うよ」
夕星の言葉に、朱夏はきょろきょろと辺りを見回した。
見渡す限り、同じような砂の大地で、方向もわからなければ、距離感も掴めない。
だが確かに、どこを見ても、もう見慣れた景色は見えなかった。
朱夏は空を見上げた。
かなり白んできたため、もう星はほとんど見えない。
砂漠は気温の差が激しい。
夜が更けるごとに、凍えるような寒さになり、日が昇るにつれて、気温がどんどん上がる。
朱夏は新調した外套にくるまっているが、あまりの寒さに、馬上で身震いした。
「寒いか?」
すぐ後ろから、夕星が声をかける。
「ん。砂漠って、灼熱ってイメージしかなかったけど、日がなかったら、こんなに寒いのね。星見の丘から、そんなに離れてないような気がするのに」
「そんなことないよ。もう結構砂漠に入ってるし、アルファルドからも、かなり離れた。だから気候も、かなり変わってると思うよ」
夕星の言葉に、朱夏はきょろきょろと辺りを見回した。
見渡す限り、同じような砂の大地で、方向もわからなければ、距離感も掴めない。
だが確かに、どこを見ても、もう見慣れた景色は見えなかった。
朱夏は空を見上げた。
かなり白んできたため、もう星はほとんど見えない。