楽園の炎
「? あの? さっき・・・・・・」
「朱夏姫様! 姫様はアシェン様に敬称などつけなくても、いいのではないですか?」
不思議に思い、さらに口を開いた朱夏に、おっ被せるように、兵士が若干でかい声で遮った。
「そうだな。前にアシェンも言ったろ。呼び捨てでいいんだぜ」
夕星が乗っかり、場が和む。
その隙に、先の兵士が小声で朱夏に耳打ちした。
「さっきのことは、皆の前では言わないほうがいいですよ。何せアシェン様は、そういうことが、本当に苦手なので」
「あ、なるほど」
「ときに朱夏姫様。その、何と言いましたかな、姫様の侍女殿は、決まったお相手は、おられるのですか? もしかして、すでにご結婚されているとか?」
「いえいえ。独身ですし、今はそういう相手も、いないようですよ」
「それは良かった。侍女殿がお嫌でなければ、是非アシェン様と交際して欲しいものです」
「ええ?」
「護衛でもないのに、一緒にいたじゃないですか。アシェン様は、そんなことをする人ではないのですよ。侍女殿は、もしかしたらアシェン様が初めて興味を持った女性なのではないですかね」
「そ、そうなんですか?」
「ここは是非、応援したいところです」
「朱夏姫様! 姫様はアシェン様に敬称などつけなくても、いいのではないですか?」
不思議に思い、さらに口を開いた朱夏に、おっ被せるように、兵士が若干でかい声で遮った。
「そうだな。前にアシェンも言ったろ。呼び捨てでいいんだぜ」
夕星が乗っかり、場が和む。
その隙に、先の兵士が小声で朱夏に耳打ちした。
「さっきのことは、皆の前では言わないほうがいいですよ。何せアシェン様は、そういうことが、本当に苦手なので」
「あ、なるほど」
「ときに朱夏姫様。その、何と言いましたかな、姫様の侍女殿は、決まったお相手は、おられるのですか? もしかして、すでにご結婚されているとか?」
「いえいえ。独身ですし、今はそういう相手も、いないようですよ」
「それは良かった。侍女殿がお嫌でなければ、是非アシェン様と交際して欲しいものです」
「ええ?」
「護衛でもないのに、一緒にいたじゃないですか。アシェン様は、そんなことをする人ではないのですよ。侍女殿は、もしかしたらアシェン様が初めて興味を持った女性なのではないですかね」
「そ、そうなんですか?」
「ここは是非、応援したいところです」