溺愛彼氏6:4
「もう…」
いいよ。
そう言うはずだったのに、変に真剣な顔をした羽柴。
…まぁくだらないこと考えてるんだろうな。
私がさっさと上靴に履きかえようとするのをまたしても羽柴が止めた。
「とかいう冗談はさておき。
お前今日どうしたわけ?」
「へ?」
「なんか暗いよな。俺でもわかるとか相当だぞ」
自分だけ先に上靴に履きかえながら羽柴は私の鞄を持った。
「ささっと履きかえる!」
「あ、はい」
言われるままに私は上靴に履きかえると羽柴は はい と鞄を返してくれた。
靴をかえやすいように鞄を持ってくれたんだ、そうわかると羽柴の優しい一面を知れた気がした。
「じゃ教室へ行こうか。
話を聞いてやるよ、その代わり肩をもんでくれよ」
…こいつ…