溺愛彼氏6:4

「悩み、忘れて笑ったほうがいい。」

羽柴は座っている私の視線と合わせるようにしゃがんだ。

「俺のこと考える、て何?」

私は羽柴に尋ねる。
自意識過剰かもしれないけど、それが羽柴の告白かもしれない、なんて考えてしまったから。

「あれだよ、あれ。うん。言葉のあやです。まぁ考えることは数学とかなんでもいいんだけど」

「言葉のあやねぇ。ありがとう、羽柴」

「おぅ。
まぁ北沖は俺がかっこよすぎて俺のことばっかり考えてるだろうけど」

てへ、みたいな顔をして羽柴は私を見ている。

「はいはい、かっこいい、かっこいい。羽柴うるさい。ジュース買ってきて」

私は廊下を指して羽柴を追い払った。

「買ってきてなんかやんないんだからっ」

羽柴は廊下へと消えた。


…ツンデレ?
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