溺愛彼氏6:4
「悠紀くーん」
駅に着くと、悠紀くんの姿が見えた。
なかなかの長身に、茶色がかった髪の毛、優しそうな目、あぁ吸い込まれそう。
「…結菜ちゃん、近い」
は、っと我に返るといつのまにかあんなに遠かった悠紀くんの顔が目の前に。
「あは、あははは」
私は恥ずかしくなって変な笑い声をあげた。
「結菜ちゃん、今日はどこ行く?」
私の頭を数回ポンポンと撫でながら悠紀くんが優しい目を細めて微笑みながら私に尋ねる。
悠紀くんのこの顔がすき。
「悠紀くんの行きたいところ!」
私は大きな声で悠紀くんを見上げながら言った。