溺愛彼氏6:4
悠紀くんに早く会えないかな?
ワクワクして心が落ち着かない。
私と同じように空も晴れて…晴れて…いない。
晴れてないなんて…
「ぬ゛ぉー、なんでー?!」
「北沖うるさい」
先生が私を静止させる。
「す、すみません」
クスクスとクラス中の人の視線が私に集中している。恥ずかしすぎて私は小さくなった。
…せっかく会えるのに、なんで晴れてないのかな。
さっきまで見えてた太陽は顔をかくして今は厚い雲の上。
やっぱり晴れてたほうが気持ちもあがるから。
いつの間にか終わっていたHR。先生も教室からいなくなっていた。
「北沖うるさい、て爆笑だな」
「うっさい羽柴」
近づいてきてからかう羽柴を横目に私は紗枝に話しかける。
「紗枝ー」
「うるさい北沖」
紗枝まで先生の真似をして私をからかってきた。
「紗枝までひどいよぅ。」
「ごめんて、で、
なんであんな野太い声だしたの?」