溺愛彼氏6:4
「野太くない…まぁいいけど、今の私ならなんでも許せる気がするから」
「結菜なんで?」
「だってさ、今日は悠紀くんと会えるからっ!」
「あぁそれさっきも聞いたけどね、おちび」
さらりとトゲを吐く紗枝。ひどいでしょ。
「単純だな。単細胞め」
羽柴まで紗枝に続いた。
「うっさい羽柴」
「なんでも許せるんじゃなかったの?」
紗枝が横でケラケラ笑っている。羽柴は窓の外を見ていた。
「だってさ羽柴だとムカつくもん。それでね、私が驚いたのは…」
私の声を遮って羽柴が
雨だ、と発した。
「え?!雨??」
私は驚いて窓にかけよる。