溺愛彼氏6:4
「羽柴ー!お金多かったから2本買っちゃった」
教室に入り、自分の席で携帯をいじっている羽柴に声をかけた。
「1本やるから、好きな方飲めば?」
携帯の画面を見たまま羽柴はぶっきらぼうに言った。
「あ、ありがと」
私はミルクティーの蓋を開けて一口口にする。
「で、何があったの?」
羽柴は携帯をいじるのをやめて聞いてきた。
「あー…うん」
私はぽつりぽつりと昨日のことを話した。
悠紀くんに距離を置きたい、と言われたこと。
その理由がわからなくて納得いかないこと。
距離の置き方がわからないこと。
とにかく思っていること全てを羽柴に話した。