溺愛彼氏6:4
なんだか今日の羽柴は優しい。きっとわざとお金を多く持たせて、2本買わせるようにしたんだと思う。
私にあげるために…。
それに黙って話を聞いてくれる。
…ありがと、羽柴。
「こんな感じなんだけど、羽柴はどう思う?」
私が一通り話終えると羽柴はニヤリと笑った。
「なんで笑うの?」
笑う意味がわからなくて尋ねると
「嬉しいから」
とだけ羽柴は言った。
…私が悩むのがそんなに羽柴は嬉しいの?
優しい、て見直してたとこだったのに…。
「嬉しい、とかひどい」
…真剣に悩んでるのに。
私は涙目になりながら羽柴をにらみつける。
羽柴は私を見て、焦ったように弁解をはじめた。
「な、悩んでるのが嬉しいんじゃなくて…別れそうなとこが……あっ」