溺愛彼氏6:4
「でもさ、結菜が羽柴と付き合うとかかなーり予想外だったよ」
お昼休み、1つの机を挟んで向かい合わせに座る紗枝がわたしに言った。
紗枝はミートボールに手をつけながらわたしの返事を待ってるみたいだ。
わたしは考えながら、悠希くんを忘れるため、なんて答えは返してはいけない気がしてあいまいに、そうかな、なんて答える。
「結菜は羽柴のいいとこ言える?」
いきなり紗枝から向けられた質問。
羽柴のいいところ。そんなのきっとたくさんあるけれど、わたしは一つだけ羽柴に強く惹かれた部分があった。
「一途に好きでいてくれるところかな」
「うわっ。ノロケじゃん」
わーわー言いながら紗枝は楽しそうに笑っていた。