丁寧な言葉にご注意を。





もうなんか諦めて大人しく中臣の言う通りにロープを持って下に引っ張った。




「‥ん~~~っ……」




 無 理 。




背中を向けて、ロープを肩に掛けて力を入れても無理だった。




「やっぱり無理ですか。実央さんでも。」




その名指しに違和感を感じるのは気のせいか




中臣は向き直り、皆の方を向く。




「ご覧の通り。
女性の力では若干無理があると思われます。」




おうともよ!!




「しかし、皆さん。よく考えてみて下さい。
どうして殺人現場がここなのか?」




それは、はじめから中臣が言ってたことだ。




「さ、さぁ……?」




口々にわからない、と言うメンバー




当然だ。
人目の多いこの場では、殺人はリスクが高い。




それでも犯人がここを選んだ訳。




そうか。
図書館ならではの……




「…本が沢山あるから……?」











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