丁寧な言葉にご注意を。
「はい」
「んぁ?」
中臣に出された一冊の本
あぁ、あたしが勧めたハヤテさんの本だ。
「読んだの?」
「一応。やっぱりミステリーは好きじゃないですね。」
ちくしょう。
面白いのにー
あたしは返却本の棚にその本を置いた。
キャッキャッと二階が随分騒がしい。
せっかく静かなのにな~‥
中臣なんか読んでた本閉じたよ。
じぃーっと中臣の顔を観察する。
意外に長身で長い足を組んでいる。
眼鏡のせいでいまいち表情がわからない。
色素のうすい前髪も少し長め
クラスに絶対一人はいる地味系男子
だけど一癖も二癖もあるような性格に
丁寧に人を的確にえぐる毒舌のせいで
圧倒的な雰囲気で存在感を出している。
いまいちよくわからない人種だなぁ~‥
あ、欠伸した。
「何ですか?人をジロジロと。」
ΣΣぎくぅっ
中臣って見えてない筈なのに見えてるんだよなぁ
眼鏡ダテじゃね?
ホントはめっちゃ視力いんじゃね?
もしくは顔以外のとこに目がついててそっちに視力行ってるとか
現実にはありえない事だが中臣ならありえそうで純粋に怖い。