丁寧な言葉にご注意を。
『じゃあ3ヶ月の間、私と翔ちゃんで2人暮らしって訳?』
『そうよー?よろしく♪』
この脳天気め……!!
深い溜め息をつく。
『あ、でもお母さん図書館のボランティアやってたじゃん?あれどうすんの?』
お母さんさんは市の図書館で週5日の受付のボランティアをしている。
『うんそれでねー?
それも実央ちゃんにお願いしたかったの』
つまりは私に3ヶ月間図書館のボランティアをしろと言うわけか。
まぁ、受付だけだし、
一緒にボランティアしてるおじいちゃんも優しい人だし。
ま、いっか。
了承して、カリフォルニアにはいつ行くのかと母に聞いた。
『今日よ!あ、ちなみに受付、五時からだからね?』
『はぁ!?』
いろいろ聞きたい!!
『翔ちゃんのお迎えはお母さんが行くわ♪
実央ちゃんは図書館のボランティア行ってらっしゃい?』
あっけらかんと笑う母
時刻はPM16:35
うっそマジか!?
『行ってきます!!』
私はひとまず玄関を飛び出し、
階段を駆け下りた。
『お母さん、帰ってきたらいないからね~~♪あとよろしくね~?』
そういった事はもっと早く言って下さいぃぃいいいい!!!
私はひとまず全速力で図書館に向かった。
~♪…
ーガーーーッ
五時のチャイムが鳴ると同時に図書館に入る。
ハァ、ハァと乱れる息を整えて
『遅れてごめんなさい!ボランティアの轟 真央に変わって来ました……!』
真央とは母の名前
よかった、間に合って……
顔を上げ、受付のカウンターを見る。
けれどカウンターに座っていたのはいつもの優しいおじいちゃんではなかった。