丁寧な言葉にご注意を。





『じゃあ3ヶ月の間、私と翔ちゃんで2人暮らしって訳?』



『そうよー?よろしく♪』



この脳天気め……!!




深い溜め息をつく。




『あ、でもお母さん図書館のボランティアやってたじゃん?あれどうすんの?』




お母さんさんは市の図書館で週5日の受付のボランティアをしている。




『うんそれでねー?
それも実央ちゃんにお願いしたかったの』




つまりは私に3ヶ月間図書館のボランティアをしろと言うわけか。




まぁ、受付だけだし、
一緒にボランティアしてるおじいちゃんも優しい人だし。




ま、いっか。




了承して、カリフォルニアにはいつ行くのかと母に聞いた。




『今日よ!あ、ちなみに受付、五時からだからね?』



『はぁ!?』




いろいろ聞きたい!!




『翔ちゃんのお迎えはお母さんが行くわ♪
実央ちゃんは図書館のボランティア行ってらっしゃい?』




あっけらかんと笑う母




時刻はPM16:35




うっそマジか!?




『行ってきます!!』




私はひとまず玄関を飛び出し、
階段を駆け下りた。




『お母さん、帰ってきたらいないからね~~♪あとよろしくね~?』




そういった事はもっと早く言って下さいぃぃいいいい!!!




私はひとまず全速力で図書館に向かった。




~♪…




ーガーーーッ




五時のチャイムが鳴ると同時に図書館に入る。




ハァ、ハァと乱れる息を整えて




『遅れてごめんなさい!ボランティアの轟 真央に変わって来ました……!』




真央とは母の名前




よかった、間に合って……




顔を上げ、受付のカウンターを見る。




けれどカウンターに座っていたのはいつもの優しいおじいちゃんではなかった。











< 5 / 144 >

この作品をシェア

pagetop