丁寧な言葉にご注意を。





「ん?」




次の店に向かって歩いていたら、




店の前に見覚えのある車と人物




あれは確か……




「ん?おぉ、君達は!!」




宇佐見警部だ。




ちなみに、今あたしと中臣は変装してない。




「いやぁ偶然だね♪
確か中臣君と轟君だったね!轟君、キミみたいな可愛い女性に出会えるなんて嬉しいよ。

私の名は宇佐見 太郎。これからもよろしく頼むよ。」




あたしの手を取って、手の甲にキスをした。




ゾワワワァァァッ!!




全身に広がった鳥肌




何コイツウザい!!




「キミの髪の毛は実に綺麗だね。」




手を話しあたしの髪の毛を一房摘む。




あまりのウザさに固まるあたし。




「実にキミに似合って………ドブフゥッ!!」




反射的に殴った。




ハー、ハー……




ハッ!!




やべえ!警察殴っちまった!!




「フッ、恥ずかしがり屋さんなんだね、轟君は♪そんな所も可愛いじゃないか!

だがちょっとわき腹が痛かったかな!ゲボォッ」



吐血!!




って、あれ?
あたしが殴ったのは頬だった気が……




「それはともかく、

“ウザイだろう”……失礼、間違いました。

宇佐見 太郎警部?」




ニッコリ笑いながら宇佐見警部を見て、あたしにハンカチを渡してきた中臣。




これで拭けってことか。



あたしは素直に受け取り、“念入り”に手の甲を拭いた。











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