丁寧な言葉にご注意を。





そのまま考えこむあたし。




‥何だろう。
何だったんだろう。




「…実央さん?どうかしましたか?」



「…いや、なんか引っかかってて……」




あたしの言葉に、中臣の瞳が変わった。




「一体、何に対して?」


「わからないの。なんか……すぐ答えられそうなのに、頭に靄がかかってそれが取れない感じ。」



なんだった?




どうして違和感はあれど理由がわからないんだろう……




「なんだろ…」



「何かが無くなっているとか。」




ううん。違う気がする。



無くなってもないし、増えてたりしてた訳じゃない。




俯いていた顔を上げる。



目線の先には遺体があった場所の窓。




「…カーテン……」



「カーテン?」




中臣が後ろを振り返ってカーテンを見る。




今のカーテンは閉まっている。




もちろん。
事件があった時も閉まってた。











< 92 / 144 >

この作品をシェア

pagetop