うさミミ!~兄と王子と幼なじみと~「ヲタは××できないなんて、言わせないんだから!」(仮)
学校に着いたのはそれから30分後のこと。
まっすぐあたしたちの喫茶店に向かった。
喫茶店に入った途端、めちゃくちゃ怒られる……!と思っていたのに、なぜだかみなさんニヤニヤしていて殺気なんか微塵も見えない。
お……?これは一体どういう……
……すると、
「「「おめでとぉぉお!」」」
仕事中だった人たちがそれを放棄して、片手にクラッカーを持ちパンパン鳴らしている。
「え……え……?」
唖然とするあたしたちの耳に入ってきたのは、
「あの二人やっとかよ~」「和泉君よかったねぇ~」「ていうかずっと前から付き合ってるんだと思ってたぁ」「二人して遅刻……」「朝帰り?」「え、早くね?」
……あ、ああ、なるほど理解。って、ちょっと後半!!
「アハハハ……」
適当に笑ってごまかしていると、委員長があたしたちの前に来て、
「佐々木さん、和泉君、おめでとう。昨日見たわよ、キャンプファイヤーのとき、堂々とみんなの前で告白して抱き合っているのを」
「「うわあぁぁああああ」」
相変わらず美人な委員長様、どうかそれだけは触れないで……(苦笑)
「そういえばいんちょー!花音知らない!?」
「ん?ああ三浦さんなら確か特別棟のほうに……」
「ありがといんちょー!」
まだ話は終わってないわよ、っていう委員長とか、ゆう待てよどこ行くんだよ~、とかいう咲の声は無視した。