うさミミ!~兄と王子と幼なじみと~「ヲタは××できないなんて、言わせないんだから!」(仮)



「それにね、雪原はゆうゆが思ってるようなヒーローなんかじゃないって、よく知ってるから♪」





「……………え?」どゆことー



「ね、雪原」




今までずっと黙ってた雪くんが口を開いた。






「まぁ、佐々木さんはすぐ落ちると思ってたんだけどね……なんていうか……想像通り過ぎてつまんなかったな」






………………?????




今しゃべってたのは……誰なのかな……?




「ね?ふわふわで優しくて王子様でヒーローとか、全然違うでしょ」



花音の笑顔。




な、なにこのオチ!!もう人間不信になりそうですけど!?




「でもそこが好き♪」



花音が雪くんに抱きつく。



ふっと笑って花音の腰に手を回した雪くん。




え、えぇえええええ



誰か嘘だと言って……。










「こんなオチはいやだあぁああ」







ガバッ!





「はっ…………!?」



目を開けると、視界に広がる、真っ青な空。



ん……?ここどこ……?


それになんか、体が温かい……?



よくよく状況を見てみると、咲が、あたしに覆い被さるみたいにして寝ていた。



そしてここは、屋上らしい。




「さ、咲……重い……暑い……」


「ん……?」


咲は寝ぼけたまま起き上がった。



「もしかして…………夢?夢オチなの?」



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