うさミミ!~兄と王子と幼なじみと~「ヲタは××できないなんて、言わせないんだから!」(仮)



「今酷い吐き気がした」


口元を片手でおさえて、前かがみになって出ていったお兄さま。


妹の裸は見ても何も思わないものなの?


ちぇ、つまんない。



マンガに見るような、兄と妹のあんなことやこんなことをあたしは望んで………



いやいや何考えてんのあたし。




そして、お風呂に入るといつものごとく、



「よぅ」



よぅじゃないし。何回目なのホントに。


と言う気ももはやしない。



「やぁ咲くん、今日も絶賛ヘンタイだね!」


顔だけのぞかせてる咲を見て言う。


「おう!」


否定もせず、元気にそう返事をした咲は、窓からにゅっと上半身を入れ、おもいっきり風呂場に入ってきた。


「よいしょっと」


「咲……なにしてんの?」


「不法侵入★」


「え?あ、ふーん」


「もっと驚け!」



てきとうにイスをタオルでふいて、どかっと座り込む。



「昔みたいだね、一緒にお風呂入るの」


バスタブ入ったあたしは両肘をついて、咲のほうを向く。



「だな」


「咲、服着てるけどね」


「脱げばいい?」


「脱いでもいいよ?」


「いや、よくねえよ」


「なんで~?」


「いろんなもんが見えるだろーが」




別にあたしは見慣れてるし……


と言いかけてやめた。


ほんとに脱ぎそうだったから(笑)



「咲も思春期だもんね……」


「そゆこと言うなよっ」


なんだろう思春期ってワードは男の子にはだめなんだろうか……



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