うさミミ!~兄と王子と幼なじみと~「ヲタは××できないなんて、言わせないんだから!」(仮)
「信じらんない……!何してんの咲!?」
帰り道、咲の自転車の後ろでぶつぶつ文句を言う。
すると咲は、
「ジャマなんだよアイツ」
とただ一言。
「はい?」
たしかに、“ジャマしちゃったみたいだね”とか言われたけど……。
あれ?なんだっけコレ……なんか……。
「ま、これでアイツも何もしてこないと思うし☆」
なにその最後の☆マーク。
「ていうか……もしかして……誤解された?」雪くんに。
「あぁまぁそんなとこ」さらっと←
え?
「ちょっと、咲は何がしたいの?あたしの青春にいたずらして楽しい?雪くんとならイケる気がしてたのに!」
「……鈍すぎにもほどがあるだろ」
鈍い?鈍いのは咲でしょーが!
あの状況の空気読んでよ!
「あたしの青春かえせ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!」
オレンジ色に染まった坂道で、優由はそうして子供のように叫んだ。