うさミミ!~兄と王子と幼なじみと~「ヲタは××できないなんて、言わせないんだから!」(仮)
始業式後のLHR中、
とにかくまとめるのが苦手なあたしは、あったことをそのまま全部しゃべった。
「えーっ和泉君やるねぇ♪ゆうゆもやっと気づいたかぁ」
「うんごめん、今まで気づかなかったけどあたしすごい鈍いみたい」
「知ってるよ?」
え、知ってたの!?←
「それで、和泉君と付き合うの?」
それなんだよね……。
なんか付き合うってピンと来なくて。
返事はいらないって言った咲の優しさに甘えて、はぐらかしたままだ。
う~ん。
「あ……花音そういえば、咲の気持ちに気づいてたんだよね?なんで雪くんとのこと応援してくれるの?」
「――……え?」
一瞬目を泳がせた花音は、いつもの花音じゃないみたいだった。
「あれ……あたし変なこと聞いた……?」
その時、
「これから文化祭の出し物決めまーす!」
いつの間にか担任の話が終わっていたらしい。
委員の子がそう言った瞬間、教室はイェーイとかフォーとか拍手とかの音でいっぱいになった。
自然と、あたしと花音の話は流された。