だってキミが可愛すぎて
 
放っておけばまだまだ抗議の言葉が溢れそうな口を、少し荒々しく塞ぐ。


「ん……っ!」


手を伸ばして、彼女の中に指を沈める。


ボクが欲しいと言わんばかりに、指に絡みつく熱を帯びた彼女の粘膜。


「やっ……!?」


指をゆるりと動かして、優しく掻き回せば、彼女の背中が大きくしなった。


「い……や!

なん……で……ッ?」

「いちいち言わんと分からへん?」


彼女の手を拘束していた手をほどき、そのまま細い前髪をかき上げて、熱い視線を絡ませる。


「こないなコトは、どない人とする言うたんやったっけ?」

「想い合ってる、人……?」

「せや、つまり……」


彼女の瞼に優しいキスを落とす。






「ボクもキミが好きや」



 


< 59 / 66 >

この作品をシェア

pagetop